警備業法(昭和47年7月5日法律第117号)とは、警備業について定められている日本の法律で、2005年7月に最終改正が行なわれております。
1962年、日本において初めて警備業者が設立されました。
当初、社会的認知度の低い業種でしたが、1964年の東京オリンピックの選手村や1970年の大阪万国博覧会会場の警備を行ない、警備業という業種や警備員という職業が次第に浸透していきました。
しかし、残念ながら悪質な警備業者・警備員による不当事案も多数発生しました。
このような経緯から、警備業法が制定され「警備業について必要な規制を定め、もって警備業務の実施の適正を図ることを目的とする」(警備業法第一条)ことが法律として定められました。
警備業法および関連諸規則等は制定後も何度か改正され、現在に至っています。
警備業法で定められた警備業務とは「公安委員会の認定を受けた警備業者が、他者からの依頼要請を受けて業として行なうもの」です。従って、商店の店員自らが万引き等に対して、また、テーマパークの職員が園内の警戒を行なうことや、自分の勤務する会社の当直・宿直を行なって盗難、不法侵入等を警戒するといった行為は警備業法で定められた警備業務とは異なります。
警備業務は、下記のいずれかに該当する業務で、他者からの「依頼や要請」に応じて行うものと規定されています。
| 1. | 事務所、住宅(ホームセキュリティを含む)、興行場、駐車場、遊園地等における盗難等の事故の発生を警戒し、防止する業務(1号業務) |
| 2. | 人もしくは車両の雑踏する場所(雑踏整理)、またはこれらの通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する(交通誘導)業務(2号業務) |
| 3. | 運搬中の現金、貴金属、美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒し、防止する(現金輸送車)業務。(3号業務) |
| 4. | 人の身体に対する危害の発生を、その身辺において警戒し、防止する(ボディーガード)業務(4号業務) |
一般的に、何らかの事件・事故の発生を防止する仕事(業務)と認識されております。
“事が起きてから動くのが警察、起きる前に防ぐのが警備業”などと比喩されますが、実際は警察業務に犯罪防止も含まれています。例えば、ホームセキュリティでは警備先に泥棒が侵入したことが判明し駆け付けた際には、警備先の外で警察に連絡を取り、連携を図るといった対応を取ることとなります。また、盗難などの警備は、従来は事務所などの警備業務対象施設に常駐警備として警備員が常駐して警備が行われていましたが、1980年代以降、機械技術の進歩によりセンサーや監視カメラなどを設置して、異常があれば機械が警備会社に連絡して警備員が急行する機械警備へと遷移してきました。
| 《資 格》 | |
| ● | 警備員指導教育責任者(1号から4号) |
| ● | 機械警備業務管理者 |
《検 定》 (警備業務に関し一定以上の知識及び技能を有することを公的に認定) |
|
| ● | 施設警備業務1級、2級 |
| ● | 交通誘導警備業務1級、2級 |
| ● | 雑踏警備業務1級、2級 |
| ● | 貴重品運搬警備業務1級、2級 |
| ● | 空港保安警備業務1級、2級 |
| ● | 核燃料物質等危険物運搬警備業務1級、2級 |
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■警備員指導教育責任者
警備員指導教育責任者の主な業務は、警備業法施行規則第40条に規定されている、以下4つとなります。
警備業法施行規則第40条・・・警備業法第22条第1項の内閣府令で定める業務は、次のとおりとする。
| 1. | 第66条第1項第4号に掲げる指導計画書を作成し、その計画書に基づき警備員を実地に指導し、及びその記録を作成すること |
| 2. | 第66条第1項第5号に掲げる教育計画書を作成し、及びそれに基づく警備員教育の実施を管理すること |
| 3. | 第66条第1項第6号に掲げる書類その他警備員教育の実施に関する記録について監督すること |
| 4. | 警備員の指導及び教育について警備業者に必要な助言をすること |
教育担当者に指定される者の警備業務に関する知識や能力等に一定の水準を確保するとともに、警備業者の指導教育に関する責任の所在を明確にし、警備業者の警備員に対する指導教育が適正に行われるようにするために資格が制度化されています。
警備指導責任者になるには、都道府県公安委員会から警備員指導教育責任者資格者証の交付を受けなくてはなりません。交付の条件は「一定水準以上、警備業務に関しての専門的知識、能力を有すると認められる者」です。
| 1. | 都道府県公安委員会が行う警備員指導教育責任者講習を受講し、修了考査に合格した者 |
| 2. | 公安委員会が、1に掲げる者と同等以上の知識及び能力を有すると認める者 |
一般的な方法は1です。2については、警察官であった者がこれを利用して資格者証の交付を受ける場合が多いです。
警備員指導教育責任者講習の受講要件は次のとおりで、いずれかに該当しなければなりません。
| ● | 警備員検定1級合格者 |
| ● | 警備員検定2級合格者で、当該検定に合格した後、継続して1年以上警備業務に従事している現警備員 |
| ● | 最近5年間に警備業務に従事した期間が通算して3年以上である者 |
受講要件として、警備員検定の合格者については、講習を受けようとする警備業務区分に係る警備員検定の合格。警備業務経験3年を要件とする者については、講習を受けようとする警備業務区分に係る警備業務の実務経験が求められます。
公安委員会より警備員指導教育責任者資格者証が交付されると、以下のような点で有利になります。
| ● | 交付を受けた警備員指導教育責任者資格者証の業務区分に係る警備業務に従事とする場合、法定新任教育(基本教育15時間以上、業務別教育15時間以上)のうち全てが免除されます。それ以外の業務区分の警備業務に従事しようとする場合は前述のうち、基本教育(15時間以上)が免除されます。 |
| ● | 交付を受けた警備員指導教育責任者資格者証の業務区分に係る警備業務に従事している場合、法定現任教育(基本教育3時間以上、業務別教育5時間以上)のうち全てが免除されます。それ以外の業務区分の警備業務に従事している場合は前述のうち、基本教育(3時間以上)が免除されます。 |
| ● | 警備員の教育(新任教育、現任教育、巡察指導等)を担当できます。 |
| ● | 警備業者によっては、警備員指導教育責任者に選任されます。 |
| ● | 警備業者によっては、有資格者として手当てが支給されます。 |
| ● | 警備員指導教育責任者有資格者であることを示すバッジの装着が許されます。 |
■機械警備業務管理者
機械警備業務管理者の主な業務は、警備業法施行規則第40条に規定されている、以下5つとなります。
| ● | 警備業務用機械装置による警備業務対象施設の警戒、警備業務用機械装置の維持管理その他の警備業務用機械装置の運用を円滑に行うための計画を作成し、その計画に基づき警備業務用機械装置の運用を行うように警備員その他の者を監督すること。 |
| ● | 指令業務に関する基準を作成し、その基準により指令業務を統制するため指令業務に従事する警備員を指導すること。 |
| ● | 警備員に対し、警察機関への連絡について指導を行うこと。 |
| ● | 警備業法第11条の9に規定する書類の記載について監督すること。 |
| ● | 機械警備業務の管理について機械警備業者に必要な助言をすること。 |
基地局に、機械警備業務につき一定水準以上の専門的知識と業務管理能力を有する者を置き、更に監督させることで、機械警備業務の適正な実施をはかります。
誤報を減少させ、機械警備業務がより一層、的確かつ効果的に行われるようにするために資格が制度化されています。
機械警備業務管理者になるには、都道府県公安委員会から機械警備業務管理者資格者証の交付を受けなくてはなりません。
交付の条件は「一定水準以上、機械警備業務に関しての専門的知識と業務管理能力を有すると認められる者」です。
| 1. | 都道府県公安委員会が行う機械警備業務管理者講習を受講し、修了考査に合格した者 |
| 2. | 公安委員会が、1に掲げる者と同等以上の知識及び及び能力を有すると認める者 |
一般的な方法は1です。2については、警察官であった者がこれを利用して資格者証を受ける場合が多いです。
機械警備業務管理者講習の受講要件は特に定められていませんが、警備業法で定める欠格事由に該当する者や未成年者は受講できません。警備業法で定める欠格事由とは、以下の7つです。
| ● | 成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの |
| ● | 禁錮以上の刑に処せられ、またはこの法律の規定に違反して罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者 |
| ● | 最近5年間に、この法律の規定、この法律に基づく命令の規定若しくは処分に違反し、又は警備業務に関し他の法令の規定に違反する重大な不正為で国家公安委員会規則で定めるものをした者 |
| ● | 集団的に、又は常習的に暴力的不法行為その他の罪に当たる違法な行為で国家公安委員会規則で定めるものを行うおそれがあると認めるに足りる相当な理由がある者 |
| ● | 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第12条若しくは第12条の6の規定による命令又は同法第12条の4第2項の規定による指示を受けた者であって、当該命令又は指示を受けた日から起算して3年を経過しないもの |
| ● | アルコール、大麻、あへん又は覚せい剤の中毒者 |
| ● | 心身の障害により警備業務を適正に行うことが出来ない者として国家公安委員会規則で定めるもの |
公安委員会より機械警備業務管理者資格者証が交付されると、以下のような点で有利になります。
| ● | 法定新任教育(基本教育15時間以上、業務別教育15時間以上)のうち、機械警備に新たに従事する場合に限り業務別教育が免除されます。 |
| ● | 警備員の教育の一部を担当できます。(機械警備業務に従事している警備員に対する業務別教育と、巡察指導、指令業務に関する指導など) |
| ● | 警備業者によっては、機械警備業務管理者に選任されます。 |
| ● | 警備業者によっては、有資格者として手当てが支給されます。 |
| ● | 機械警備業務管理者有資格者であることを示すバッジの装着が許されます。 |
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検定には1級と2級があります。
2級の受験には性別・学歴など特に制限は無く、1級の受験には2級合格後1年以上当該警備業務の実務経験が必要とされます。
試験に合格すれば年齢に関係なく2級の資格が与えられますが、警備業法により18歳未満の者は警備員になってはならないとされています。(同様の理由により18歳未満の者は試験に合格しても18歳になるまでは合格証明書の交付は行われません。)
資格取得の方法は2通りあります。都道府県公安委員会の実施する学科および実技の試験を受験する「直接検定」と呼ばれる方法と、有限責任中間法人警備員特別講習事業センター(「空港保安警備」のみ有限会社航空保安警備教育システム)の実施する講習会を受講し、修了考査に合格して修了証書を交付されることによって学科および実技試験が免除され、都道府県公安委員会への申請(書類審査)のみで合格証明書を取得する方法です。
ただし、後者の方法の場合は警備会社を通す以外に講習会を受講する手段はなく、現職の警備員以外が講習会を受講することは実質不可能です。
また、2級の講習会を受講するには前提条件として警備業法で定められた30時間以上の新任教育(各警備会社において警備員指導教育責任者により実施される)を受講している事が必要です(従って18歳未満の者は講習会の受講はできません)。
以前は、どちらかと言えば警備員の自主的な知識・技能の向上を図るための資格という性質が強かったのですが、現在では、改正警備業法および新規則の施行によって一定の規模や特定の対象に関する警備を行なう際には必ず新規則による検定合格者を従事させ、かつその際には合格証明書を携帯させて関係者の請求があった際にはこれを提示しなければならないという必須資格的傾向の強くなりました。
検定合格者は当該警備業務に従事する際には有資格者であることを表すバッジ(通称「QGバッジ」、QGとはQualified・Guard:「資格ある警備員」の意)を着用することができます。
警備業務検定は国家資格ですので、もし無資格者がこのバッジを着用した際には軽犯罪法に抵触する違法行為となります。
※以下標記の有資格者配置基準については東京都の例です。
(広島県の有資格者配置基準については「広島県公安委員会 検定合格警備員の配置の基準」よりご参照ください。)
■施設警備業務
警備業法第2条第1項第1号に規定する警備業務のうち、警備業務対象施設における破壊等の事故の発生を警戒し防止するための警戒業務を実施するために必要な知識・能力を問う検定
| <有資格者配置基準> | |
| ● | 防護対象特定核燃料物質を取り扱うものに係る施設警備業務を行う場合、当該施設警備業務を行う敷地ごとに施設警備業務に係る1級の検定合格警備員を1人配置すること。 |
| ● | 一の防護対象特定核燃料物質取扱施設ごとに施設警備業務に係る1級又は2級の検定合格警備員を1人以上配置すること(当該施設警備業務を行う敷地ごとに配置される施設警備業務に係る1級の検定合格警備員を除く)。 |
| ● | 空港に係る施設警備業務を行う場合、当該施設警備業務を行う空港ごとに施設警備業務に係る1級の検定合格警備員を1人配置すること。 |
| ● | 当該空港の敷地内の旅客ターミナル施設又は当該施設以外の当該空港の部分ごとに施設警備業務に係る1級又は2級の検定合格警備員を1人以上配置すること(当該施設警備業務を行う空港ごとに配置される施設警備業務に係る1級の検定合格警備員を除く)。 |
■交通誘導警備業務
警備業法第2条第1項第2号に規定する警備業務のうち、工事現場その他、人、又は車両の通行に危険のある場所における負傷等の事故の発生を警戒し、防止する業務(交通の誘導に係る者に限る)を実施するために必要な知識・能力を問う検定
| <有資格者配置基準> | |
| ● | 高速自動車国道、自動車専用道路において交通誘導警備業務を行う場合、当該交通誘導警備業務を行う場所ごとに交通誘導警備業務に係る1級又は2級の検定合格警備員を1人以上配置すること。 |
| ● | 上記のほか、道路又は交通の状況により、都道府県公安委員会が道路における危険を防止するため必要と認められる場合、当該交通誘導警備業務を行う場所ごとに交通誘導警備業務に係る1級又は2級の検定合格警備員を1人以上配置すること。 |
■雑踏警備業務
警備業法第2条第1項第2号に規定する警備業務のうち、人の雑踏する場所における負傷等の事故の発生を警戒及び防止する業務(雑踏の整理に係るものに限ること)を実施するために必要な知識・能力を問う検定
| <有資格者配置基準> | |
| ● | 特になし |
■貴重品運搬警備業務
警備業法第2条第1項第3号に規定する警備業務のうち、運搬中の現金・貴金属・有価証券・美術品等に係る盗難等の事故の発生を警戒、防止する業務を実施するために必要な知識・能力を問う検定
| <有資格者配置基準> | |
| ● | 現金を運搬する車両ごとに、貴重品運搬警備業務に係る1級又は2級の検定合格警備員を1人以上乗車させること。 |
■空港保安警備業務
空港整備法第2条1項に規定する空港その他の飛行場において航空機の強取等の事故の発生を警戒し、防止する業務(航空機に持ち込まれる物件の検査に係るものに限る)を実施する上で必要な知識・能力を問う検定
| <有資格者配置基準> | |
| ● | 空港保安警備業務を行う場所ごとに空港保安警備業務に係る1級の検定合格警備員を1人配置すること。 |
| ● | エックス線透視装置が設置されている場合、空港保安警備業務に係る1級又は2級の検定合格警備員を1人以上配置すること(空港保安警備業務を行う場所ごとに配置される空港保安警備業務に係る1級の検定合格警備員を除く)。 |
■核燃料物質等危険物運搬警備業務
警備業法第2条第1項第3号に規定する警備業務のうち、運搬中の核燃料物質等に係る盗難等の事故の発生を警戒、防止する業務を実施するために必要な知識・能力を問う検定
| <有資格者配置基準> | |
| ● | 核燃料物質等危険物運搬警備業務を行う場合、防護対象特定核燃料物質を運搬する車両又は伴送車その他の運搬に同行する車両のいずれかに核燃料物質等危険物運搬警備業務に係る1級の検定合格警備員を1人乗車させること。 |
| ● | 防護対象特定核燃料物質運搬車両ごとに、核燃料物質等危険物運搬警備業務に係る1級又は2級の検定合格警備員を1人以上乗車させること(前記により核燃料物質等危険物運搬警備業務に係る1級の検定合格警備員が乗車する車両を除く)。 |
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普通自動車免許/防犯装備士/防災センター要員/救命講習/赤十字救急法救急員/応急手当普及員/陸上特殊無線技士/防災士/駐車監視員/列車見張員/自衛消防技術試験/防火管理者/消防設備士/危険物取扱者/自動車運送事業者免許/各種の武道・武術・格闘技の段位またはこれに類するもの/各種の語学検定、語学能力/など


